ストラスブール (Strasbourg)
欧州評議会や欧州人権裁判所、またEU欧州議会の本会議場を擁し、ベルギーのブリュッセルと共にEUの象徴的な都市の一つとなっている.
フランス北東部の、ライン川左岸に位置する. 河川港を抱える交通の要衝である. 対岸にはドイツの都市ケールが存在するが、シェンゲン協定によってパスポートチェック無しで自由に行き来できる.
ストラスブール(シュトラースブルク)の語源はアルザス語で「街道の街」であり、交通の要衝として栄える. ライン川にフランス最大の河川港をもち、交通の便の良さから商工業が盛んである. 1998年から当地のがを支配している.
かつてはドイツの神聖ローマ帝国に属したが、近世初頭にドイツの混乱に乗じてフランス王国が侵略して併合する.
以降、ドイツとフランスが領有権を争った土地として有名である. 言語や文化の上ではドイツ系であるといえるが、下記のように1944年以降、政治的にはフランスに属する. 神聖ローマ帝国の領地となってから20世紀まで、アルザスは戦争の度に蹂躙された.
現在はフランス国立行政学院(ENA, エナ)の校舎もあり、欧州のエリートが当地で養成される. また、近郊の村エンツハイムにはスポーツウェア等で知られるルコックスポルティフの、同様に近郊のモルスアイムにはブガッティ・オトモビルの各本社機能がそれぞれ置かれている.
グーテンベルクやカルヴァン、ゲーテ、モーツァルト、パストゥールなども人生の一時期をこの地で過ごした. その中には現代史に欠かせないユダヤ銀行家、マーク・ユージン・マイヤー(Marc Eugene Meyer 1842-1925)もいる. マークの祖父はユダヤ教会役員会のラビ書記だった. 自身は1859年17歳のときにカリフォルニアへ移住し、ロサンゼルスのデパート所有者となった. それからニューヨークでラザードの共同経営者となった. その息子のユージン・マイヤーもラザードでキャリアを積み、連邦準備制度理事会議長と初代世界銀行総裁を務め、『ワシントン・ポスト』を買収した.
もっと永く過ごしたマークの同時代人で、ストラスブールの立場を理解するのに知っておくべき女性がいる. メラニー・ド・プルタレスは政治も担った. シュテファニー・フォン・ヴェデル(Stéphanie von Wedel, 1852-1937)はスウェーデンのヤーコプ・ハミルトンが父である. ストックホルム駐在ドイツ帝国大使のカール・フォン・ヴェデルと結婚した. 1907年夫がラインラント総督へ就任したのを機に、ストラスブールへ定住した. 身体障害児の養護施設シュテファニー・ホスピスをつくらせるなどの社会貢献をなした.
地図 - ストラスブール (Strasbourg)
地図
国 - フランス
フランスの国旗 |
フランス本土は、北は北海、イギリス海峡、大西洋(ビスケー湾)に、南は地中海に面する. 陸上では、東はベルギー、ルクセンブルク、ドイツ、スイス、イタリアと、西ではピレネー山脈でスペイン及びアンドラと国境を接するほか、地中海沿岸にミニ国家のモナコがある.
通貨 / 言語
ISO | 通貨 | シンボル | 有効数字 |
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EUR | ユーロ (Euro) | € | 2 |