イボ語

イボ語
イボ語( イボご、あるいはイグボ語(イグボご 、Ásụ̀sụ́ Ìgbò )はニジェール・コンゴ語族の言語. ナイジェリア連邦共和国では南東部のイボ人を中心に約1800万人が使っている.

イボ語は声調言語であり、ラテン文字表記を用いる. イボ語はジョン・ゴールドスミスによる当時の音韻論の研究対象として扱われた.

標準的な文語体〈一般イボ語〉(Igbo Izugbe)が開発され、後に1972年頃に公式に採用された. コアは(Isuama)、Anambra(アウカ)、ウムアヒア(Ohuhu)の諸方言によって基盤を築き、これらの鼻音化と有気音を除去した.

イボ語には多くの方言があり、必ずしも相互に通じるわけではない. チヌア・アチェベが『崩れゆく絆』で使ったイデミリ方言 の他、イボ諸語としてイカ語(Ika)、オウェリ、ングワ・ウクアニ語(Ngwa Ukwuani)およびオバ語(Ogba) 、ウムアヒア、ンネウィ、オニチャ、アウカ、アブリバ、アロチュク、ンスッカ、ムバイセ、オハフィア、ワワ、オキグワなど30の方言がある. .

オウェリとウムアヒアの集落を含むナイジェリア東部の中央イボ県(当時)の方言を纏め(まとめ)、1939年ににより中央イボ語として提案されると、その地で学校、作家、出版社などに徐々に受け入れられていく. 1972年には中央イボ語を帝国主義の道具とみた民族主義者がイボ言語文化促進協会 (SPILC) を構成し標準化委員会を立ち上げると、中央イボ語を他の方言と統合し借用語も含めた標準イボ語にしようと努めた.

方言の多様さから正書法を決める合意はとても困難だった. 1962年に定められた現行のオヌゥ正書法はレプシウスによる書記法と(IAI)による正書法の折衷である.

1999年にチヌア・アチェベ(Chinua Achebe)は標準イボ語やその原型となった統一イボ語も中央イボ語も、イボ語の豊かさを植民地主義により、あるいは保守的に抑圧したと糾弾した. それを例証するため、ローマ・カトリック教会の設けた講演会(開催地オウェリ)でアチェベはオニチャ方言で自説を発表し、聴衆の半数以上が内容を聴き取れなかった.

  • ナイジェリア
    ナイジェリア連邦共和国(ナイジェリアれんぽうきょうわこく、Federal Republic of Nigeria)、通称ナイジェリアは、アフリカ大陸西南部に位置する連邦制共和国. 首都はアブジャ. 西にベナン、北をニジェール、北東がチャド、東はカメルーンとそれぞれ国境を接し、南はギニア湾に面し大西洋に通ずる.

    ナイジェリアは西アフリカに存在する国家である. 人口は2022年現在で2億1,140万人 で世界第7位であり、アフリカ州最大の規模でもある. さらに民主的な世俗国家であることが憲法上で規定されている. イギリス連邦加盟国の1国でもある. 行政区分は、36の州および首都アブジャ市を擁する連邦首都地区からなる.