ドニプロペトロウシク州 (Dnipropetrovsk Oblast)
2016年5月、ウクライナ危機による反ロ感情の高まりなどを背景に、ウクライナ最高議会は州庁所在地のドニプロペトロウシクをドニプロへと改称した. ただし、ドニプロペトロウシク州の名称はウクライナ憲法に明記されており、改称には憲法改正が必要である.
2019年、最高議会は「シチェスラウシカ(Січеславська)」の名称を提案して過半数の支持を得たが、憲法改正には最高議会で二度可決される必要があり、実行されていない.
ドニプロペトロウシク州は、ウクライナの中央、ドニプロ川の中流に位置している. 東はドネツィク州、南はザポリージャ州とヘルソン州、西はムィコラーイウ州とキロヴォフラード州、北はポルターヴァ州とハルキウ州接している.
ドニプロペトロウシク州はドニプロ川によって右岸(西)と左岸(東)に区分される. 前者はにドニプロ高地、後者は草原におわれたドニプロ低地を占めている. ドニプロ高地は南方に進むに連れて黒海低地に変化している. 一方、ドニプロ低地の東南部にはアゾフ海低地が拡大している.
ドニプロペトロウシク州全体は、数多くの深川と谷々に刻まれている. 一番大きな河川はドニプロ川であり、それに次ぐオリーリ川、サマーラ川、ヴォーウチャ川、バザウルーク川、モークラ・スーラ川、インフレーツィ川、サクサハーニ川などはドニプロ川の支流である. その他に、ドニプロペトロウシク州には約100のため池と1400の自然池が存在している.
気候は大陸性気候である. 1月の平均気温は、-5 °С、7月の平均気温は、22 °Сとなっている. 平均降水量は450mmである.
ドニプロペトロウシク州には石炭、石油、天然ガス、カオリナイトなどの資源がある.