シリア・ポンド

シリア・ポンド
£ or لس
シリア・ポンド(Syrian pound)は、シリアの通貨. 現地ではリーラ(リラ)と呼ばれる. 通貨の補助単位はピアストル(カルシュとも呼ばれる)

第一次世界大戦まではこの地域はオスマン帝国領だったため、トルコ・リラが使用されていた. 大戦中にイギリスに占領されるとエジプト・ポンドが流通したが、大戦後にフランスの委任統治領となるとシリア・ポンドの発行が始まった.

1921年に、½カルシュ白銅貨が発行され、続いて1926年にはアルミニウム青銅貨に2カルシュ及び5カルシュ貨が発行された. 1929年には、ニッケル黄銅貨の1カルシュと、銀貨の10、25、50カルシュが導入された. 1935年には½カルシュ黄銅貨、1940年には亜鉛1カルシュとアルミニウム青銅½カルシュが発行された. 1947年から1948年には2½、5、10、25、50カルシュと1ポンド貨が発行され、1968年には銀からニッケルに材質が変わった. 1996年には1、2、5、10、25ポンド貨が発行された.

  • シリア
    シリア・アラブ共和国(シリア・アラブきょうわこく、الجمهوريّة العربيّة السّوريّة)、通称シリアは、中東のレバントに位置する共和制国家. 北にトルコ、東にイラク、南にヨルダン、西にレバノン、南西にイスラエルと国境を接し、北西は東地中海に面する. 首都はダマスカスで 、古くから交通や文化の要衝として栄えた. 「シリア」という言葉は、国境を持つ国家ではなく、周辺のレバノンやパレスチナを含めた地域(歴史的シリア、大シリア、ローマ帝国のシリア属州)を指すこともある.

    東西交通の十字路に当たるため、古代からヒッタイト、アケメネス朝、マケドニアなどの支配を受けた. 7世紀に興ったウマイヤ朝がダマスカスに都を置くと、イスラム文化の中心地として栄えたが(661-750年)、続くアッバース朝が都をバクダッドに移すと、その役割は薄れた. 16世紀以降はオスマン帝国の領土となる. 20世紀初頭にフランスの植民地になり、1946年に独立した.