ランド (通貨)
Rs
ランド (Rand) は、南アフリカ共和国の通貨. ISO 4217の通貨コードはZAR. 補助単位は100分の1のセント. 通貨記号はR、セントはcで表記される. 1961年、南アフリカ共和国が成立すると同時にそれまでの法定通貨であった南アフリカ・ポンドに対し2ランド=1ポンド、また1ランド=10シリングのレートで導入された.制度上の歴史においては金融ランドと並んで商業ランドが存在する二重通貨制度をとっていた時期があり、前者は非居住者によって保有される南アフリカの証券やそのほか南アフリカの投資手段の売却や償還に適用され、後者は管理通貨制度によって全ての国内の取引に適用されていた. しかし1995年3月13日に金融ランドは廃止され、新ランドに一元化された.
また現在、ランドは南アフリカ共和国、エスワティニ、ナミビア、レソトから構成される共通通貨地域の通貨でもある. かつてはハイパーインフレーションの結果自国通貨のジンバブエ・ドルの発行を停止し、外貨流通を認めた隣国のジンバブエでは、ランドが米ドルとともに使われていた(2019年6月に暫定通貨RTGSドルがジンバブエ唯一の法定通貨と指定され、外貨を法定通貨とすることが禁止された ).
金鉱が発見されたことによる. なお通貨コードのZARは、南アフリカランドをオランダ語で表記した Zuid-Afrikaanse Rand から採用された.
国
-
ナミビア
当初ドイツ(一部イギリス)が植民地とし、植民地時代の名称は南西アフリカ. 第一次世界大戦以後は南アフリカ連邦の委任統治下に置かれていたが、第二次世界大戦後の国際連盟解散を機に南アフリカが国際法上違法な併合を行った. 南アフリカの統治時代には同様の人種隔離政策(アパルトヘイト)が行われ、バントゥースタン(ホームランド)が置かれた. その後、1966年にナミビア独立戦争が始まり、1990年に独立を達成した. -
レソト
「レソト」とは、「ソト語を話す人々」という意味である. イギリス保護領時代はバストランド保護領と呼ばれていたが、独立と同時にレソトへと改称した. -
南アフリカ共和国
北東でエスワティニ、モザンビーク、北でジンバブエ、ボツワナ、西でナミビアと国境を接し、内陸国レソトを四方から囲んでいる. 北を除く三方は海で、アフリカ大陸最南端アガラス岬を境に東がインド洋、西が大西洋で、南インド洋のプリンス・エドワード諸島を領有する.