ココス(キーリング)諸島(ココス(キーリング)しょとう、Cocos (Keeling) Islands)は、インド洋にあるオーストラリア領の諸島である。単にココス諸島(Cocos Islands)またはキーリング諸島(Keeling Islands)とも。オーストラリア準州としての公式名称はココス(キーリング)諸島準州 (Territory of Cocos (Keeling) Islands) 。名前はココヤシに由来しコスタリカのココ島など同名の島が存在する。本諸島がイギリスの支配下に入ったのは似たような名前の諸島との取り違えによる(下記「歴史」参照)。「キーリング諸島」を付けたのはそれらと区別するためである。
2つの環礁、ノースキーリング島とサウスキーリング諸島からなる。サウスキーリング諸島はウェスト島、ホーム島、サウス島、ディレクション島、ホースバーグ島、プリズン島など多数の小さなサンゴ礁からなる。インド洋のオーストラリアとスリランカの中間に位置する。面積は14km 2 。
主府はウェスト島であるが、最大の集落はホーム島のバンタム村である。人口は2014年現在で約600人。通貨はオーストラリア・ドル。
諸島は東インド会社のウィリアム・キーリング (William Keeling) が1609年に発見したと考えられているが、彼の航海日記中には島の記述は存在しない。その前後に発刊された海図から、1606年から1622年の間に見出されたのは確実である。
1826年にイギリス人、アレキサンダー・ヘアが約100人のマレー人を伴いこの諸島に移住した。マレー人は子供が彼の身辺の世話、大人がココヤシのプランテーションに従事させられた。ジョン・クルーニーズ=ロス一行23人はその翌年島にやってきた。ヘアとロスが島に渡った時、ココヤシが生い茂るだけの無人島だったがココヤシの樹幹にアラビア文字が刻まれていたと言う。ロスはヘアの部下だったが、結局、ロスがヘアを島から追い出し、ロスが島の領主となり、以後ロス一家が占有していた。