国名は公用語のフランス語を正式名称としており、(la) République de Côte d'Ivoire(レピュブリック・ドゥ・コットディヴワール) 。通称が (la) Côte d'Ivoire()。フランス語では、国名・地名などの固有名詞が2つ以上の単語から成る場合はトレデュニオン(ハイフン)で繋げることになっているため Côte-d'Ivoire との表記も見られるが、同国政府はトレデュニオンを挟まないものを正式名称としている。
Côte d'Ivoire は、Côte(海岸)、d'(「〜の」を意味する de のエリジオン)、Ivoire(象牙)、すなわち「象牙の海岸」という意味である。独立以前の植民地時代から、この地域にある海岸の名称として、以下のように各国語への意訳が行われていた。
独立後も、各国はこれらの意訳を外名(エクソニム)として用いていたが、1985年にフランコフォニー国際機関がフランス語の国名"Côte d'Ivoire"を意訳しないよう求める決議を行い、翌1986年から政府が意訳による外名の使用廃止とフランス語国名の採用を各国に要請している。そのため、現在の英語表記はフランス語に従って、(the) Republic of Côte d'Ivoire(リパブリク・ァヴ・コウトゥ・ディヴワ)、通称が Côte d'Ivoire()とされ、アメリカ合衆国連邦政府もこの呼称を採用しているが 、英語圏の民間レベルでは今なお意訳の"Ivory Coast"が頻繁に見られる。中国語の場合、外交関係を有する中華人民共和国政府では音韻転写の科特迪瓦(クォウトゥディウワー)を用いているが 、外交関係を有しない中華民国(台湾)政府では現在も象牙海岸(シャンヤーハイアン)が用いられている 。国民・形容詞の英語表記はIvorian。
独立後のオリンピック初参加となった1964年東京オリンピックの開会式では、英語名の"Ivory Coast"を片仮名へ転写した「アイボリーコースト」の名称で入場した 。その6年後の1970年に開催された大阪万博では「象牙海岸館」の名称でパビリオンを出展している 。1986年に、コートジボワール政府から日本政府へ外名の変更を要請されて以降、外務省大臣官房総務課が内規として定める『国名表』で「象牙海岸」に加え「コートジボワール」も選択表記という形で公文書への使用が可とされた。これを受けて外務省編集の(財)世界の動き社『世界の国一覧表』が「象牙海岸」から「コートジボワール」に表記を変更し、日本郵便の宛先表記やNHKを始めとするマスメディア各社、民間の書籍でも「コートジボワール」が使用されるようになっている。それ以降も法文上はなお「象牙海岸共和国」が使用されていたが、2003年に国名の日本語標準表記の根拠法令とされる在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律(在外公館設置法)別表1の改正で当時は既に一般的でなくなっていた他の国名表記と合わせて見直しが実施され、法文上の表記に関しても「象牙海岸」を廃して「コートジボワール」に統一された 。これは政体の変革等に伴う変更を別にすれば、日本語における国名の標準表記が変更された初めての例である 。
2003年(平成15年)に日本で制定された在外公館設置法の別表1改正以降の日本語表記はコートジボワール共和国、通称がコートジボワール。一部の地図帳や社会科の教科書、教育書籍等の文献では語感の都合から「コートジボアール」という表記ゆれも見られる。日本語では片仮名表記の字数が8文字と多くなるため「コートジ」と略されることもあるが、駐日コートジボワール大使館は「コートジボワールという国名に残念ながら、略称は存在しない。コートジボワールとそのまま表記してほしい」としており、在コートジボワール日本大使館は、関係者間で何について話しているか分かっているという前提で「コートジ」と略すことはあるものの、公式な略称ではないとしている 。
ISO |
通貨 |
シンボル |
有効数字 |
XOF |
西アフリカCFAフラン
(West African CFA franc) |
Fr |
0 |
ISO |
言語 |
FR |
フランス語
(French language) |